ご覧いただきありがとうございます。保険診療範囲内のリハビリに限界を感じて整体師になった理学療法士のブログです。
腰のねじれと腰痛の進行についての文章になります。少し長いですが、腰痛の方が良くなるヒントが書かれていますので、是非お読みください。
結論
体のねじれがある人の特徴は以下の通りです。
- 腰痛が長引きやすい
- 痛みがおさまっても再発しやすい
- 何度も腰痛をぶり返すと最終的には脊柱管狭窄症まで悪化する
加齢とともにひどくなる腰痛は、若い頃にねじれを改善できなかったから生じたものです。若いうちに、なるべく早くねじれを改善させましょう。
はじめに:ねじれていると腰痛になりやすい
腰痛予防が私のメインの研究テーマです。病院勤務時代、生活習慣や姿勢の癖と腰痛になってしまう人の関係を観察していました。また、腰痛がなおりやすい人となおりにくい人の違いも観察してきました。
その違いの結論はといいますと、単純なことでねじれがある方は腰痛になりやすいし、治りにくいということです。
ねじれている方の特徴
以前、痛みが取れた状態も2つのパターンがあって、「なおる」ことと「おさまる」ことは全く違うということを書きました。
ねじれている方は、時間がたてば痛みがおさまりますが、再発の可能性が高まります。
最初の腰痛が起こったときの炎症が治まることで痛みは引きます。これが痛みがおさまった状態であり、適切に対処しないとねじれが固定化したり、さらに悪化したりすることもあります。
おさまった状態を治ったと勘違いして起こる悲劇
ねじれがのこったままで放置するとどのようなことが起こるのでしょうか。上でのべたように、ねじれを長年放置するとねじれた状態がさらに硬くなり、椎間板と言われる軟骨にも影響が出てきます。
その理由は、ねじれている状態では背骨まわりの筋肉の緊張がとれないからです。しかもその緊張のしかたは背骨の左右で異なるため、そのねじれをなくさない限り、筋肉は徐々に硬くなり、背骨をつなぐ椎間板を圧迫し続けます。すなわち、腰痛のリスクが高まるのです。
また、ねじれと硬くなった筋肉があると長い背骨の一部分が動かなくなります。動かない部分を補うようにして、ほかの背骨の関節が余分に動くことになりますので、この部分に負担がかかって腰痛が起こります。
ねじれのコントロールを行えば、脊柱管狭窄になる前に止めれられる
上でのべたように背骨のねじれと硬くなった筋肉が残り続けることによって、椎間板にストレスがかかり続けます。その次の段階は骨の変形が起こるので、慢性的な足のしびれや、神経の損傷による筋力低下が起こる脊柱管狭窄症の段階へと進んでいきます。
様々な症状の腰痛の患者さんをみていますと、悪くなっていく過程で同じように道を進んでおられるように感じます。
若い頃に起こした腰痛をこじらせてしまって慢性腰痛症になり、行く末には脊柱管狭窄症となるのはあるあるな道筋です。
「昔は寝たら治った」という方も多いのですが、それは痛みがおさまっただけで、痛みが出た問題点が残っていたということなのです。
骨の変形が強ければ強いほど、施術の効果は少なくなります。しかし、ねじれがあるかどうかはご自分でわかる人は少ないです。
腰痛でお困りの皆様が、その道筋から早く抜け出されることを願っております。