膝の不安を取り除いて、健康な生活を取り戻しましょう!
脚の外側が硬いと膝が痛くなりやすいです。脚とは太ももやすねの部分を指します。
太ももの外側が硬くなると、腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)の影響で、膝の外側も同時に硬くなりがちです。膝の外側が硬くなった状態で膝を曲げ伸ばしすると、膝の外側が緊張し、内側が伸ばされます。
この記事では、以下の3点について取り上げます。
- なぜ膝の外側が硬くなりやすいのか?
- 硬くなるとどうなるのか?
- 膝や太ももの外側の硬さをチェックする方法とは
なぜ、太ももや膝の外側が硬くなるのか?
外側を使うと膝を絞る姿勢になります。膝には良くない使い方ですが、まわりの筋肉を多く使う分、強い力を発揮しやすいからです。
スクワットで重いものを持ち上げる際、膝を内側に絞ると上げやすくなることがあります。
また、ふくらはぎが硬くなったり、つま先を外に向けて使う癖がついていると、自然と膝が内側に入ることが多いです。
自分の使い方や体の癖は、とても厄介です。長年使い続けた体や動き方におかしな癖がないか、定期的にチェックしておくべきです。
膝や太ももの外側が硬くなるとどうなるのか?
太ももの外側が硬くなると、腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)の影響で、膝の外側も同時に硬くなりやすいです。膝の外側が硬くなった状態で膝を曲げ伸ばしすると、膝の外側が緊張し内側が伸ばされます。
急に関節が伸ばされると捻挫(ねんざ)状態になります。捻挫は関節を包む構成体が伸びるので炎症が起こりかなり痛みます。
今回のような状態は、怪我ではなく日常生活でじわじわ伸ばされた場合です。伸ばされても最初は気づかないのですが、ある一定の長さを超えると捻挫と同じよつに炎症が起こります。
理学療法士の整体では、筋力だけでなく、筋肉の動きや硬さ、関節の動き方など、様々な観点から関節の寿命を縮めるような問題点を見つけて改善します。
次に、太ももの硬さのチェック方法の一例をご紹介します。
太ももの外側が硬くないかチェックしてみよう
膝の外側が硬い状態とは、膝の周りの関節包や靱帯などが硬いこともありますが、太もも(腸脛靱帯)や股関節(おしり)の筋肉(大腿筋膜張筋)が硬いこともあります。多くの場合はひとつの部分だけの問題では無く、全体的に硬くなることが多いのです。
これらの硬さを調べる簡単な検査をご紹介します。
このテストは、オバーのテスト(Ober's test)とよばれます。
Ober's testは、太ももの外側の腱(腸脛靱帯)の緊張や短縮を評価するためのテストです。同時に股関節の筋肉の緊張も
- 側臥位に寝てもらい、膝を90度に曲げた状態にする
- 股関節を外転・伸展させます
- その後、股関節を自重で下に落としていきます。
- 膝が床につかない、または診察台よりも下に落ちない場合、腸脛靱帯または大腿筋膜張筋が短縮していることを示します。
このテストで陽性の場合、ランナーの方がなりやすい膝の外側の腸脛靱帯の摩擦症候群(Iliotibial Band Syndrome, ITBS)になりやすい状態です。
最後に
硬くなった筋肉はそのままでは柔らかくなりません。問題点には対処が必要です。症状が出ていなくても、動きの偏りをチェックすることは健康を保つことにつながります。
自分の硬さを知り、早めに対処できるようにしましょう。